なにか技を身に付けようとするときの
上達のしくみについて考えてみた。
手本を見たりしてその技を自分なりに繰り返してみるうちに、
たまたまうまくいくことがある。
その、たまたまうまくいったときの自分の感覚や動きを覚えて、
頭や体がそれを再現しようとするんだな。たぶん。
あ、今うまくいった!って思って、それを自分で「意識して」
同じような感覚や動きを再現できるように努力していくわけだけど、
無意識、潜在意識の中でその「うまくいった」っていう
ひらめきみたいなもの(大げさに言うと「感動」みたいな)を
輝かせられるかどうかが、けっこう人それぞれなのかもしれない。
小さい子供で、新しく得た知識をほかの人に自慢げに話したり、
できるようになったことを嬉しそうに誰かの前で
やってみせたがったりする子がよくいる。
というか、子供ってそういうものだ。
これが子供が新しいことをどんどん吸収していく
エネルギーの現れなんだと思う。
こういう前向きなとらえ方が積極的にできると
技を覚えたり上達していくのが早いのだと思うけど、
うまくいったときの感覚とうまくいかなかったときの感覚が
潜在意識の中で単に同等に扱われて分別されるだけだと
たぶん上達の効率はあまりよくない。
もちろん、上達が早いのが目的ではなくて、
再現性が強いか(つまり、ずっと忘れないでいられるか)とか、
その身に付けた技をどう使うか、
最終的には、技を身に付けたことに自分自身で価値を見出せるか、
みたいなことがたぶん大事なのだけど。