BlueLunchboxのブログ

カリオストロの城

テレビで「ルパン三世カリオストロの城」を見た。

たくさんのファンがいるのと同じく、自分も大好きな作品だ。

この作品だけじゃなくほかのアニメ、ドラマなどもそうだが、

物語の設定や背景、仕掛けなど、本当によく考えられているものだと思う。

 

公開当時は旧来からのルパンファンからは賛否両論だったようだ。

ルパンらしさがない、という評価(旧来からのファンがイメージするのは恐らく、

作品の中で負傷したルパンがベッドの上で「10年以上昔だ。俺は一人で売り出そうと

躍起になってた青二才だった」と回想するシーンで描かれているハチャメチャな

大泥棒の姿だ。)

もあったようだが、宮崎監督はそれを承知で大勝負に出た、ということのようだ。

今でも、ドラえもんとかクレヨンしんちゃんとか、

既存のキャラクターを使うんだけどイメージやストーリーは全く別物、

という作品づくりは、このカリオストロの城がきっかけになった、

ということらしい。

 

名場面、名セリフなどひとつひとつ素晴らしく、キャラクターもみんな魅力があるが、

自分も歳をとって見方も変わってきて、今回は特に銭形警部が印象に残った。

日本のサラリーマンの悲哀、組織の論理に封じ込められる葛藤など

よく描かれている。

不二子の「ルパンが相手なら天下御免で出動できるんでしょ?」

というセリフに張り切るところなど、そうそう、がんばれヨ、って思ってしまう。

銭形警部が率いる機動隊も、日本の警察の組織力、使命感、武骨さがあって

頼もしくかっこいい。

ラストシーンで輸送車から手を振る機動隊員たちが描かれているのもよかった。

 

音楽もいいな。

元々、ルパン三世のテーマ曲のオリジナルは大好きだけど、

作品の中で使われているジャズバージョンはよく似合ってるし、

クライマックスシーンで湖の底からローマ遺跡が現れる場面で使われている

「ミステリアス・ジャーニー」もとてもいい。

 

宮崎アニメはひとつひとつみんな本当に素晴らしいけど、

こうやって公開から40年以上たっているのに何度見ても新鮮さを感じるって

すごいことだ。

 

そうそう、作品の前半で出てくる、

ルパンと次元が取り合って食べる大盛りスパゲッティ、おいしそうだったな。

またスパゲッティ食べたくなった。

ミートソース作ってレトルトのミートボール混ぜるとあんな感じになるかな。