BlueLunchboxのブログ

炒まる

インターネットで料理のレシピや動画を見ていたら

「炒まる(いたまる)」という表現があった。

「〇〇を中火で炒めます。十分に炒まったら・・・」のような感じだ。

食材を炒めていて、それが炒められた状態になること、だ。

 

「炒める」は料理している人の立場から見た表現だが、

「炒まる」は恐らく客観的に見た食材の状態を現している。

一生懸命炒めてるんだけどまだ食材に十分火が通っていないような場合は、

炒まってない。

「温める」と「温まる」の関係と同じだ。

 

わかる。わかるし、こう表現できればいいと思うんだけど、

これってちゃんとした日本語になってるかな。

自分もこういうふうに使って笑われたりしないかな。

 

自分がいる地方の方言で、

ペンがちゃんと書ける状態にあるときに

「このペンは書かさる」と表現する。

「書ける」とは少し違う。

「書ける」は書こうとしている人の立場から見た表現だが、

「書かさる」は客観的に見たペンの状態だ。

 

否定形で「書かさらない」(実際には濁点が付くなどの訛りが入って

「書がさらね」)はペンの不具合で書くことができない状態で、

「書けない」というと書こうとしている人にその要因があるような

意味合いになる。

 

この「書かさる」にあたる標準語はないようだ。

ただ、動詞によっては標準語でもこれにあたる表現が存在する。

「組み合わさる」などだ。

 

炒まる。

パソコンのキーボードで「いたまる」と打って変換すると

「板〇」とか出てくるから、

標準語としては十分に広まってないのかもな。