BlueLunchboxのブログ

仕事と自分らしさ

仕事に悩みを抱えている人の話をちょっとだけ聞く機会があった。

毎日の仕事で悩みを抱えるというのは本人にとってはつらいことだし、

本人にしかわからない事情もあるだろう。

 

その人の仕事ぶりを含めて普段の様子を直接見ているわけではないので、

なんとも一般的な話しかできないけど、

最近は個性を大事にする時代ということで、

世の中の風潮だけじゃなく学校教育の場でも

「自分らしく」「マイペースで」「夢に向かって」みたいなのが

肯定的に評価される。

そうなればもちろん自分にとっては居心地がいい。

 

でも実際のところ、社会のほうから自分のペースに合わせてくれるわけではない。

人間は原始人の時代から、集団で生活するスタイルで発展してきた。

人間は一人だけで生き抜く能力(獲物を捕まえる身体的な武器とか)が

乏しい代わりに、集団になって、一人だけではできないことを

やれるようになって発展してきた。

それは現代まで基本的には変わっていない。

だから、人間がうまくやっていくには一人一人が

社会に入り込んでいかなくてはならない。

 

そのために、ルールを守ったり時間に合わせたり、

周りとコミュニケーションをとったり、

周りに合わせていく力を見に付けていかなくてはならない。

それができるようになって、その秩序の中での

「自分らしく」っていうことなんだと思う。

 

仕事は自分がやりたいことをかなえる場ではなくて、

相手の要求に対して応えることで生活に必要なお金をいただくことだ。

それが「プロフェッショナル」。

自分がやりたいことをやりたいようにやるのは趣味。アマチュアだ。

 

仕事にばかり追われてメシ食う時間もないとか寝る暇もないとか、

自分を見失ってしまう、心身に影響が出るとかであれば

それは本気で対策が必要だけど、

仕事の時間中に楽しみも感じず、時間に追われ、

組織の歯車になってロボットのように働くことが無意味だとは思わない。

 

自分が楽しいと思えることにお金を使い、

自分が大変だなと思うことをやってお金をいただく。

自分にとって必要なものにお金を使い、

自分が必要とされることをやってお金をいただく。

仕事ってそういうもんだと思う。